「職業訓練でプログラミングを学んだけど、結局就職できなかった……」
そんな声を聞いて、「本当に通う意味あるの?」と迷っていませんか?
私もかつて、同じように悩んでいました。
しかし思い切って職業訓練でプログラミングを学び、今は開発エンジニアとして働いています。
とはいえ、同じクラスの大多数はプログラマーとして就職できませんでした。
同じ授業を受け、同じ時間を過ごしたはずなのに──この差はいったい何だったのか。
結論から言えば、職業訓練のプログラミング講座は「無駄」ではなく、正しく活用すればかなり有効な選択肢です。
問題は、「どう通うか」「何を目的にするか」にあります。
- なぜ職業訓練が“無駄”と言われるのか
- 通う前に知っておくべき7つの真実
- 無駄にしないための具体的な行動・考え方
これらを、実体験を交えながら解説していきます。
「せっかく通うなら、絶対にムダにしたくない」
そう思うあなたにこそ読んでほしい内容です。
結論から言えば、職業訓練でプログラミングを学ぶのは決して無駄ではありません。
私自身、職業訓練で基礎を学び、開発者として就職しました。
ただし、すべての人にとって万能な道ではありません。
なぜなら、職業訓練で学べる内容はあくまで「基礎」であり、実務で通用するスキルを得るには自分での勉強が欠かせないからです。
職業訓練の強みは、以下のような点です。
- 一定期間、勉強に集中できる環境が整う
- 条件を満たせば、失業保険を受給しながら学習できる
- プログラミングの基礎理解を効率よく習得できる
しかし、授業だけでは就職後に使えるスキルまでは身につきません。
「無駄だった」と感じる人は、受け身の姿勢で終えてしまった人です。
職業訓練は、環境を上手に活用し、自主的に学ぶ人にとっては非常に有効な選択肢だといえます。
職業訓練が無駄ではない一番の理由は、お金の心配を減らしながら学習に集中できる点にあります。
条件を満たせば、失業保険を受け取りながら通うことができるため、経済的な不安を抱えずに勉強できます。
また、職業訓練では独学ではつまずきやすい「基礎の部分」を講師の解説で体系的に理解できます。
プログラミングの基礎文法、開発の流れ、チームでの作業など、今後の学習の土台になる内容を短期間で学べます。
さらに、訓練期間中は自由時間も確保しやすいため、
・家で復習する
・自分で簡単なアプリを作ってみる
・就職活動に向けたポートフォリオを準備する
といった自主的な取り組みがしやすいのも大きな利点です。
要するに、職業訓練は「学ぶ環境を与えてくれる場所」であり、それをどう使うかで価値が決まります。
環境を最大限活かせば、職業訓練はあなたのキャリアにとって大きな一歩になるでしょう。
一方で、「職業訓練に通ったのに無駄だった」と感じる人も少なくありません。
その多くは、自分で学ぶ努力をしなかった人です。
職業訓練で教わる内容は、あくまで基礎中の基礎にとどまります。
私の場合、授業ではHTML、CSS、Javaなどの基礎文法や開発の流れを学びましたが、
実際の現場ではもっと複雑なシステム開発や設計、チームでの連携が求められます。
つまり、授業内容だけでは実務では通用しにくいのです。
以下のような人は注意が必要です。
- 授業を聞くだけで満足してしまう
- 自宅で復習や自主制作をしない
- 「就職支援があるから大丈夫」と安心してしまう
職業訓練は「無料で学べる学校」ではなく、自ら動ける人が結果を出せる環境です。
授業外で自分の時間を使って勉強し、学んだことを自分のスキルに落とし込める人だけが、職業訓練を本当の意味で活かせます。
職業訓練でプログラミングを学んでも、「思ったより身につかなかった」「就職できなかった」と感じる人が少なくありません。
実際に通ってみると、授業の内容や雰囲気、サポート体制にギャップを感じるケースもあります。
本章では、「職業訓練 プログラミング 無駄」と感じてしまう7つの典型的な理由を解説します。
事前に知っておけば、失敗を防ぎ、訓練を有意義に活かせるはずです。
職業訓練の多くは3か月〜6か月ほどで終了します。
この期間では、プログラミングの基礎を理解するのが精一杯で、応用力までは身につきません。
「やっと少しだけ理解できてきたころに終わってしまう」という声も多いです。
プログラミングは向き不向きなどありますが、時間をかければかける程、知識やスキルが積みあがっていきます。たった数か月学習した程度では足りない可能性があります。
短期間で成果を出すには、受け身ではなく自ら学ぶ姿勢が欠かせません。期間の短さはデメリットでもあり、集中して学ぶチャンスでもあります。
多くの職業訓練では、基礎文法や開発の流れを中心に学びます。
しかし、実際の現場で必要とされるのは「チーム開発」「Git」「設計書の読解」「デバッグの技法」など、より実践的なスキルです。
そのため、訓練を終えた直後に企業で即戦力になるのは難しく、「現場で役立たない」と感じる人が出てしまいます。
実務スキルを増やすには、実際に現場に出て働く必要があります。そのためには、職業訓練で学習する以上のスキルや知識が必要になります。
職業訓練には就職支援がついていますが、内容は訓練校によって大きく異なります。
履歴書の添削や模擬面接が形式的で、実際の求人情報が古いケースもあります。
結果として、「サポートが弱くて結局自分で探した」という人も少なくありません。
ただし、就職支援を受け身で待つのではなく、以下を意識すると成功しやすくなります。

そこ私自身、最初の就職は職業訓練校での支援を受けずに自分で求人を探してきました。
「なんとなく手に職をつけたい」「プログラミングが流行っているから」
このような理由で通う人は、途中でモチベーションを失いがちです。
目的が曖昧だと、学んでも就職や転職の方向性が定まらず、「無駄だった」と感じやすくなります。
通う前に、以下のように目的を明確にしておくことが大切です。
「エンジニアとして転職したい」
「在宅で働けるスキルを得たい」
「IT業界の仕事を理解したい」
明確な目標があれば、学習の質も高まり、就職活動にも一貫性が生まれます。
職業訓練はプログラミングの基礎中の基礎しか学ぶことができないので、
学校に通っている時間以外は、積極的に自習する必要があります。
私自身、自分が足りていない知識やスキルの本を読んだり、
プログラミングスクールを利用することで積極的に学習することで、
大幅にスキルの向上が見られました。
職業訓練の修了後、企業に応募するときに求められるのが「ポートフォリオ(成果物)」です。
これがないと、採用担当者は「どんなスキルがあるのか」が判断できません。
多くの訓練校ではポートフォリオ制作まで十分に時間を取らないため、就職活動で苦戦します。
自身で勉強して簡単なアプリからで良いので、ポートフォリオを作成しておくことをおすすめします。

受ける企業によっては、ポートフォリオが不要なところはありますが、必ず自分のためになるため作成しておくことをおすすめします。
プログラミングは実際に手を動かして書いてみることが上達への道です
30代・40代からの受講者も多い職業訓練ですが、年齢や前職の経験とのギャップで苦戦する人もいます。
若手より吸収力が落ちたり、採用側が「未経験の中高年」を敬遠したりするケースもあります。
しかし、年齢はマイナスではなく、社会経験という強みにもなります。
以下のように行動すれば、年齢の壁を乗り越えられます。
- 前職の経験をITに結びつけて話す
- 学び続けている姿勢をアピールする
- コミュニケーション力を生かす
大切なのは「年齢を理由に諦めないこと」です。
むしろ、落ち着いた対応力や責任感を持つ人材として評価されるチャンスもあります。
職業訓練でプログラミングを学ぶ最大の利点は、「お金をかけずに、学習に集中できる環境」が整っていることです。
特に、未経験からIT業界を目指す人にとっては、安心して基礎を身につけられる貴重なチャンスと言えます。
ここでは、職業訓練ならではの5つのメリットを紹介します。
それぞれの特徴を理解すれば、訓練を受けるべきかどうか、自分に合っているかを判断しやすくなります。
まず最も大きなメリットは、受講料が無料という点です。
一般的なプログラミングスクールでは数十万円の費用がかかりますが、職業訓練では公共の支援により、基礎的な内容を無料で学べます。
費用がかからないため、経済的な不安を抱えずに学習を始められます。
また、教材費もほとんどが補助されるため、パソコンさえあればすぐに環境を整えられるのも魅力です。
お金の心配をせずにスキルを身につけられる点は、他の学習方法にはない大きな強みでしょう。
講座ではパソコンすら用意してくれことがあるため、一部の教材費のみで学ぶことができます。
職業訓練では、毎日5〜6時間ほどの授業時間が確保されています。
つまり、一定期間「強制的に」学習時間が取れる環境が手に入るということです。
社会人や主婦の方にとって、独学で毎日数時間の勉強時間を確保するのは簡単ではありません。
しかし訓練ではスケジュールが決まっているため、自然と学習リズムが整います。
さらに、平日に休みの日が設けられていることもあり、その時間を自習や復習にあてることで、理解度を深めることができます。
継続が苦手な人でも、訓練のペースに乗れば自然と習慣化できるのが魅力です。
条件を満たすことで、失業保険を受け取りながら学習に専念できるのも大きなメリットです。
これは、職業訓練を選ぶ大きな理由の一つとして多くの人に支持されています。
通常、転職活動中は収入が途絶えることが不安要素になりますが、職業訓練受講中は経済的な支援を受けながら勉強を続けられます。
そのため、焦らず落ち着いて学習に取り組める環境が整うのです。
金銭的な負担を軽くしつつ、スキルアップと就職準備を同時に進められる点は、訓練ならではの強みといえるでしょう。

もし、お金と時間に余裕があるならプログラミングスクールなども検討してみるといいかもしれません
独学では「一人で勉強している孤独感」に悩まされることがあります。
一方、職業訓練では同じ目標を持つ仲間と学ぶため、孤立しにくい環境が整っています。
授業中にわからない部分を相談したり、休み時間に情報交換をしたりすることで、自然とつながりが生まれます。
また、講師やクラスメイトから刺激を受けることで、学習意欲を維持しやすくなるのも特徴です。
特に転職活動中や離職期間が長い方にとっては、「社会との接点を持ち続けられる」という点で大きな安心感があります。

一人で勉強していると孤独を感じやすいものですが、コミュニティーがその孤独を和らげてくれました。
職業訓練は、ただ学ぶだけでなく「就職」を強く意識したプログラムになっています。
職業相談員や講師が、履歴書の書き方や面接のコツなども教えてくれるため、訓練を通じて自分に合う仕事を見つけやすくなります。
また、IT業界に詳しい講師やOB・OGの話を聞けることもあり、実際の働き方をイメージしやすくなります。
知識と現実をつなげられる点が、訓練の隠れた魅力です。
私は、6ヶ月間の職業訓練でプログラミングを学びました。
応募者が40人ほどいて、合格したのは30人程度という人気講座でした。
この記事では、応募から受講、就職までのリアルな流れと感じたことをお伝えします。
まず驚いたのは、選考が思ったよりも厳しかったことです。
面接では「この講座は何を学ぶための講座ですか?」といった質問があり、受講目的をしっかり答えられない人は落とされるような雰囲気でした。
この質問の意図は、「失業保険をもらうだけの目的で来た人」を見極めるためだと感じました。
実際、他の受験者の中には「時間つぶし」や「転職のつなぎ」と考えていた人もいたようです。
結果的に、真剣に学びたいと考えている人が多く集まる講座になり、スタート時点から学習意欲の高い雰囲気がありました。
講座の期間は6ヶ月で、学ぶ内容は主に以下の通りでした。
HTMLやCSSの基礎
Java、Python、JavaScriptといった主要な言語
SQLによるデータ操作
基本情報技術者試験の基礎知識
全体的には、初心者向けの基礎中心という印象でした。
私は以前にプログラミング教室に通っていたため、内容がかなり簡単に感じましたが、まったくの未経験者、とくに主婦層の方々はかなり苦戦していました。
授業スピードもゆっくりで、全員が理解できるまで講師が丁寧に教えてくれます。
そのため、ある程度自学できる人にとっては物足りなさを感じる部分もあるかもしれません。
修了後の進路をすべて把握しているわけではありませんが、プログラマーとして就職できた人は2人程度でした。
多くの人は事務職やITサポートの仕事に進んでおり、開発職に就けたのはほんの一握りでした。
私自身は、訓練中に自分で勉強を進め、基本情報技術者試験やJava Silver資格を取得しました。
その努力が評価され、最終的にプログラマーとして採用してもらうことができました。
就職活動は主にハローワークを利用しましたが、当時はコロナ禍で求人が非常に少なく、未経験歓迎の募集はほとんどありませんでした。

唯一受けた企業から内定をもらえたときは、本当に嬉しかったです。
振り返ると、職業訓練は「きっかけ」にはなるが、それだけで十分ではないと感じます。
授業の内容は基礎的で、実務にすぐ使えるスキルまでは届きません。
しかし、訓練を「ペースメーカー」として利用し、自分でどんどん学習を進めれば、大きなチャンスにつながります。
私は訓練を通じて、「自分で学ぶ習慣」をつけられたことが最大の成果でした。
訓練自体が無駄かどうかは、その人の取り組み方次第です。
真剣に学び続ければ、必ず次のステップへ進む足がかりになると確信しています。
職業訓練でプログラミングを学ぶことは、「完全に無駄」というわけではありません。
ただし、訓練校で学べる内容は基礎的な部分が中心で、即戦力として現場で通用するスキルには届かないことが多いのが現実です。
特に人気講座では受講生のレベル差も大きく、進行が遅く感じる人も少なくありません。重要なのは「訓練校を軸に、自主学習をどれだけ積み重ねられるか」です。自分で資格取得やポートフォリオ制作に取り組むことで、訓練の価値を最大限に引き出せます。
職業訓練を終えた後は、学んだ内容をそのままにせず、「実務で使える形」に変えていくことが大切です。
具体的には、個人で小さなアプリやWebサイトを作ってみたり、GitHubでコードを公開したり、JavaやPythonなどの資格試験(例:Java Silver)に挑戦するのがおすすめです。(目指す方向性にもよります)
また、転職活動を早めにスタートさせ、職業訓練で得た知識をアピールできるように準備することも重要です。
訓練で得た基礎は“土台”に過ぎません。その上に自分の努力を積み重ねることで、プログラマーとしての第一歩をしっかり踏み出せます。
- 職業訓練のプログラミング講座は未経験でもついていけますか?
- 講座内容は初心者向けなので、まったくの未経験でもついていけます。ただし、授業外の復習や自習を怠ると理解が追いつかなくなることもあります。
- 訓練を受けたら就職できますか?
- 確実に就職できるわけではありません。特に未経験可の求人は競争率が高いため、資格や作品など「プラスの材料」を用意しておくことが大切です。
- 結局、職業訓練は無駄にならない?
- 受け身の姿勢で通うだけでは無駄になりますが、自主的に学び続ければ確実に糧になります。訓練を“きっかけ”にできるかどうかが分かれ道です。
